院長日記

第62話 豊胸手術の長期経過でのトラブル


前回の院長日記に書いた、シリコンバッグ挿入後の長期経過でのトラブルですが(これは手術自体にも大いに問題がありますが)、相変わらず、このような症例が続いています。
●ハイドロジェルと呼ばれる注入剤を使用していて、硬くなってきて困っているので診てほしい。
●今現在あまり問題はないのだけれど、色んな情報を見ていると心配なので相談に来ました。
●シリコンバッグでも生理食塩水バッグでもなく、名前は忘れたのだけれど、別の素材のバッグを挿入していて、形態が少しおかしいので何とかなりませんか。
●左右異なった形状のシリコンバッグが最善だとの説明で手術を受けたんだけれど、形も感触もあまりに不自然で困っている。
などなど、ご相談は多岐にわたります。
手術操作自体に明らかに問題があるもの(挿入場所であったり、剥離範囲であったり、幾つか考えられますが)、人工乳腺バッグの素材や質に問題があるもの、まったく安全性の確立されていない注入剤を使用している場合、それぞれその原因によって対処法が異なりますので、ここで簡潔には説明出来ませんが、何か手術後に不都合を感じていたり、不安を抱いている方は、あまり放置しておかないで早く診察を受けられたほうがよいと思います。
何とかなるはずですので。
取り出したシリコンバッグやハイドロジェルと呼ばれる注入剤等、参考までに以下に幾つか載せておきます。
取り除いたアメージングジェル
アメージングジェルと呼ばれる注入剤です
取り除いたシリコンバック1
抜去したシリコンバッグです
取り除いたシリコンバック2
別の方の抜去したシリコンバッグです
取り除いたシリコンバック2
取り除いたハイドロジェルの一種
取り除いたシリコンバック3
こちらも取り除いたシリコンバッグです
豊胸手術が駄目だ、と言っているのでは決してありません(当院でも豊胸手術は相当数行っておりますので)。
ただ、このような症例が多いのも事実ですので、慎重であって下さい。
豊胸手術については、以下もご参考になさってください。